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【人生初!四国】高知県土佐町で林業インターンシップに参加しております その4

高知県土佐町の、林業インターンシップ4日目。
この日は自分の山から自力で木を切りだして市場で売る「自伐林業」を営まれている筒井さんという方の家へ体験学習へ向かいました。



私達が滞在している、廃校になった小学校を利用した宿泊施設から車に乗り、山の奥の奥のそのまた奥へ。
途中から道路も舗装されていないものに変わり、砂利道をドンドコ進むと、山中が突然ひらけて、広い田圃と立派な一軒家が見えてきます。
家へ向かう道の脇には同じ名字の方のお墓が幾つも立ち並んでいて、その小さな墓石の数々に、この場所で命をつないできた一族の凄みを感じました。



このインターンシップを仕切っている地元の「おむすビーズ」という団体の方や、森林組合の方も口を揃えて「すごい人だ」という、家主の筒井順一郎さんは、結論から言うと、本当にすごい人でした。

見た目は小柄で笑顔の柔和なおじさんなのですが、話を少し伺っただけでタダものでないことがわかります。

自然への愛と理解が半端なく、自分の生きざまへの静かな自信をお腹の底に持っていて、どこも力んだところがないのに生命の根源の力に繋がっていることを感じさせる方です。

到着後、筒井さんに導かれて林道を進み今日の作業場へ。

道々「ここら辺の木は親父が植えたものじゃ」「ここらの木は昭和50年頃に植えて、何度か伐採したんじゃ」と、柵も何もない山中にたつ杉の木の紹介をしてくれます。

筒井さんの山で、それぞれ実際に木を伐採する作業を体験する私達。
安全の観点からノコを使いますが、今は実際は皆チェーンソーを使用しているとか。

まず、木をどちらの方向へ倒すか決めて、倒す方向に鉈で切り込みを入れてから、反対側からノコで切っていきます。

文書にすると簡単ですが、自分の両手の輪っかより細い木も、実際切り倒すとなるとかなり大変です。
ノコの引き方にもコツがあり、やり方が悪いとちっとも刃が入っていきません。

さらに実際にやってみて思ったのですが、この伐採の作業はほんとに危険。
細い木でも、3メートルも高さがあれば数百キロの重量がありますし、倒れる方向だって、完璧にコントロール出来るわけではありません。

下敷きになったら、確実に死にます。

プロの方々の指導のもと、緊張感のなかで作業する面々。





誰かが「山で大切なのは楽しむことより、死なないこと」と言ってましたが、本当にその通りだなと。

それでも自分の手で木を切り倒すと、切った木から逆に力をもらうような、静かな高揚と達成感があります。

木を切り倒す=生命を奪うという行為を自分の手で行うことには、なにかしら私のなかの世界への敬虔を呼び起こす行為であるようです。

その後、プロの方による40年もののスギの木の伐採を観察。
プロはやはり仕事が早く、繊細。
太い木がどちらに倒れやすいかを見極めて、チェーンソーを使っていきます。切れ目もまっすぐで美しい✨



これがプロの切り口だ

この太い丸太を機械を使って山から運び出し、トラックで市場まで持っていくそうです。



筒井さん語録。

「この山は先祖からでなく、子孫から預かってるんじゃ。だから子孫に返せなくなるようなことしてはいかん」

「林業はな、間違えたら自然が教えてくれる。お前はまだまだ未熟じゃと」

「山の中で1人で仕事をしてても孤独にはならんよ。頭の中で色んな場所へ行ける。友達のことを考えれば友達のとこにいるし、家のことを考えれば家にいる。思ったらここへ来てる。人間にはすごい力があるから、それで未来をみたり、自分の生き様も見える」(かもめのジョナサンか!と思った)

「動物は賢いけど、人間が邪魔しとる」

「僕はね、100歳まで林業やりたいから、最近は1日5時間しか働かんのよ」(ちなみに御年70歳以上)

もうね、出会って数時間ですが、心の中で師匠呼びです。

テレビに取り上げられたりインターネットで持て囃されたりせず、声高でも権威を背負うわけでもなく、ただ自分の生業に静かに忠実に生きている人。

人類を支えているのは、本当はこんな人なんだろうなと思います。

その夜は地元の方々との交流会もあり、美味しい食事と珍しいお酒をたくさん頂いてご機嫌でした。







移住に力を入れているだけあって、地元の方々も余所者に慣れている感があります。
土佐の赤牛まで差し入れに頂いたりして、温かいおもてなしをふんだんにうけました。

どんな場所にも、その土地や地域ごとの問題はあると思うし、田舎暮らしがすべからく素晴らしいとは限らないでしょう。
が、少なくとも私は今回のインターンシップで「東京がダメでも高知がある」と思えました。

東京で生きてけないと思った人は、とりあえず高知県を試せばいいと思う。
そしてもし高知県もダメだったら、沖縄でも北海道でも海外でも行けばよいと思います。

ここじゃなきゃダメなんてこと全然ないんだなーと、土佐市の人や移住者の人、インターンシップの仲間に囲まれて思ったご機嫌な夜でした。



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2016-03-15 : インターンシップ : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

【人生初!四国】高知県土佐町で林業インターンシップに参加しております その3

高知県土佐町で体験した、林業インターンシップ。
3日目は朝から大雨のお天気。

昨日は山での作業でしたが、本日は土佐町の森林組合さんの事務所にて、座学とチェーンソーの研修です。

午前中は、講師に峯本泉さんをお迎えしての座学研修。
峯本さんは地元の林業に20数年従事されており、現在は高知県林業労働力確保支援センターにお勤めとのこと。

森林組合の方いわく、売れっ子講師なんだとか。

実は私、研修の前に一抹の不安を感じておりました。
何故なら、昨日の作業は1日中、普段することのない力仕事。
急な斜面で、けっこう重さのある木材を運んだり重ねたりで体力を消耗しているなかでの本日の研修。
事務所で座学なんてはっきり言って寝る気しかしません。

しかも研修を受ける人間が7人しかいないので、どうあがいても寝たらバレてしまう・・・・・・。

絶対に寝てはいけない。

気持ちだけなら昨日の作業よりも気合を入れて挑んだ座学研修。
が、始まってみたら、そんな決意は無用のものでした。

座学、普通に面白かったです。

売れっ子というだけあって、講師の峯本さんの説明はわかりやすく、派手でないのに緩急があり、ちょいちょいこちらの目が覚めるような笑いを話に織り交ぜてきて飽きさせません。
何より、今までまったく縁のなかった林業についての、長年現場に従事されてきた方の実感を伴ったお話は実に興味深いものでした。
木材の価格の推移や森林面積の測り方、一本の丸太からどのような製品が生まれるのか、人口林に必要な手入れ、現場での労働安全安全への取り組み等等。

個人的に面白く思ったのは、人工林をつくるのもゾーニングが必要というお話。
一時期の国策により日本全国で人工林が増えて雑木林が少なくなった結果、エサを求めて里におりてくるイノシシや鹿の獣害が増えてしまったこと。そのため、伐採をすませた森林のうち、どこを人口林にして整備し、どこを自然に返すかを考えるのも林業の仕事の一部だとか。
林業というと単純に木材を切りだして売って、というイメージしかなかった私には、上記はとても新鮮でした。

林業=森林の伐採というイメージから、なんとなく人が生きるための自然破壊的な部分を担う仕事のように考えていましたが、実際の現場や仕事の内容は、もっとずっと複合的なもので、けして未来への視点が欠けたものではないということを知れたのが、大きな収穫です。

午後からは、森林組合の鳥山さんを講師に、チェーンソー研修。
チェーンソーを解体し、また組み立てる簡単な(?)作業。これがけっこう難しくて、とくに組み立てには四苦八苦しました。





ところでチェーンソーって便利すぎませんか?
舞台美術とか舞台監督の方が使っているのを見たことがないのですが、簡単な研修で使えるようになるし、導入したら絶対色々な作業がはかどる気がする・・・・・。それとも私が見てないだけで、現場ではすでに使われてるのでしょうか。

あまりの切れ味とスピードに、マイ・チェーンソーの購入まで真剣に検討してしまいました。





お手入れと専用のガソリンが必要なのが少し面倒ですし、怪我したときに惨事になりやすいので注意がいりますが、DIY好きとしてはおさえておきたい。
まあ、劇作家がなにで使うのかって話ですが・・・・・・・。

その後はチェーンソーでクヌギの原木を幾つかに切断して、穴をあけた個所にシイタケの種を植える楽しい作業。
お土産にシイタケの種入りの原木をいただいたので、うまくすれば今年の秋くらいに収穫できるかもしれません。



クヌギにドリルで穴をあける私。

テレビ局の取材が入ったりして、外は大雨でも中のテンションはあがる1日。
学ぶことが楽しくて毎日があっという間にすぎていきます。
初心者だし、今回のインターンシップでの経験だけでは「学ぶ」というほどのことは言えないかもしれませんが・・・・。

林業の知識だけじゃなく、自分の手を動かし地に足をつけて暮らしている人の話がグイグイきて、ふわふわと浮きがちな自分自身の足もとも定まるような気がしてきます。

興味をもつという入口から世界がひろがっていく感覚に、わくわくがとまりません

2016-03-15 : インターンシップ : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

【人生初!四国】高知県土佐町で林業インターンシップに参加しております その2

皆様こんにちは。
高知県土佐町にて、林業インターンシップ中のモスクワカヌです。

最初の予定では座学だった2日目。
ですが天気予報により、急遽予定を入れ替え山での実地研修になりました。

林業は、雨が降ると仕事がお休みになることが多いとか。
地元で林業をされてる方いわく、「だって雨降ってるのに仕事したくないでしょう」とのこと。

生物としてとても正しく健やかな答えが返ってきて感動。
雨の日には仕事したくない。全力で同意。
(実際には雨の日に出来る仕事はしてるようです。出来ない仕事は休むという感じ)

そんなわけで、2日目は土佐町の森林組合の方々に混ざって、山で「地ごしらえ」という作業に参加させていただきました。

伐採が終わって木材の運び出しが終わった山の斜面には、また何十年後かに木材がとれるよう、新たな杉の苗を植えます。

その下準備として、斜面に残ったままの枝やら何やらをエリアごとに一つところに集め、植林がしやすいようにする作業。

組合の方いわく、林業の現場の仕事のなかでは、一番地味な作業だとか。

これが、まあ、インドア派で運動不足の劇作家にはきつい。

劇作家って、ほら、基本文系だし、学生時代に運動部とかじゃなかった人がなるものなので・・・。

斜面に倒れた枝や、時には大きめの切り株、運び出しがされなかった木材などを動かして、切り株をストッパーにした枝の小山をつくるイメージなのですが、枝同士が絡んでたりして、引き抜くのに結構な力がいります。

しかも、作業場所は山の急斜面。
枝を引き抜いた拍子に、日本昔話のおむすびよろしく谷間にすっころりん、という可能性がなきにしもあらず・・・・。

実際何度も転んだし、尻餅をついた拍子に枝がお尻や足に刺さって二重の痛み。

地味だけどハードな作業です。

でも力いっぱい体を動かしていると、いつの間にか作業に没頭して、だんだんと無我の境地に。

普段はノイジーな都会で雑念の多い毎日をおくっているせいか、頭を空っぽにする時間で頭のなかが掃除されたようにすっきりします。

汗を流して、脳内の断捨離。
けっこう有効かもしれません。

「地ごしらえ」の合間には、森林組合のベテランの方によるチェーンソー講習。

生まれて初めてのチェーンソーはズッシリ重くて、エンジンをかけて刃を回すと、それなりの音や振動が体に伝わってきます。

あまり力をいれず、チェーンソーの重さを利用して木を切断するらしいのですが、素人はなかなか上手くいかず。

スイッチを入れずにエンジンをかけようとしていたり、刃を変なところにあてて木材を切れなかったり。

スマートにはいきませんでしたが、無事に材木切断は果たすことが出来ました。

チェーンソー・デビュー

ランチは渓谷の絶世を眺めながら、パンとチーズとカフェ・オ・レ。
気分は、気分だけはアルプスの少女ハイジです。
たとえ現実は土佐町の中年ワカヌだったとしても!

最初はインターンシップ生とおしゃべりをしながらの作業でしたが、午後過ぎる頃から皆疲れて無口に・・・・。
その横で、雑談しながら、チェーンソーや鉈を使って手早く作業をしていく森林組合の人々。
当たり前ですが、林業を生業にしている人にはパワーも手際もかないません。

山の仕事の役にたてたかはわかりませんが、確実に明日は筋肉痛、という確信だけはもって、2日目は終了しました。


2016-03-09 : インターンシップ : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

【人生初!四国】高知県土佐町で林業インターンシップに参加してます。その1

皆様こんばんは。
この季節は花粉症で鼻の下がガビガビのモスクワカヌです。

突然ですが、私は今、生まれて始めて四国に来ています。
より正確には、高知県土佐町に来ております。

この町で開催される林業インターンシップ。
それに参加するために、はるばる東京から四国入りを果たしました。

長い旅路でした・・・・。
東京から梅田まで深夜バス。
早朝にバスを乗り換えて四国入り。
高速バスから路線バスへさらに乗り換えて、高知県の山奥へ。

町役場でのオリエンテーションを経て、廃校となった小学校を利用した宿泊施設へ到着したのが今日の夕方。

さすがにヘトヘトになるかと思いきや、意外と余力のある自分。これも田舎の綺麗な空気パワーかもしれません。

空気のいい場所って、そこの空気を味わえるんですよね。土佐町は空気のなかに香ばしい木の香が混ざって、深く息をすると鮮烈な緑を肺にはかれるようです。

夜はともにインターンシップに参加する皆とカレーを作り、まるで部活の合宿のような夕ご飯。

大人になると、なかなかこんな機会がないから新鮮です。

ちなみに、参加者のうち私は上から2番目に年上。
だいたいの人が、まあ、若い。若さが眩しい。
若いのに、県外から高知県のインターンシップに自ら応募して参加するだけあって、しっかりした子ばかり。

今、ナチュラルに皆のことを「子」と書いてしまったことに気がついて、うなだれる32歳・・・・。

二十歳なのに取締役の男子とか、未来のひ孫のために働きたいという未成年とか、自衛隊の子とか、法律を勉強中のJAZZMANとか、やたらダムに詳しい林業女子大生とか、君たち何者なの

ちなみに最年長の男性も「わくわくのために約20年続けた仕事をやめた」というツワモノ。

本格的な研修は明日からですが、このメンツだけで、 もはや楽しい。

明日からの山入りも、とても楽しみです。

里山の景色をブログにもアップしたいのですが、残念ながら電波状況により果たせず。
そのうち高知県の土佐町の景色を、皆様にもご紹介したいと思います。

ちなみに本日のハイライトは、「参加者同士であだ名をつける」という時間に「プーチン」というあだ名を拝受したことです・・・・。
2016-03-07 : インターンシップ : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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プロフィール

ものを書く縮小 劇作家のモスクワカヌです。
短編・音楽劇・ラジオドラマ・Webコラム等を書いております。 ペンネームの由来は、以前住んでいた某首都+本名。
演劇ユニット「遊戯ヱペチカトランデ」の主宰もしてますが。団体は現在お休み中です。
HP:「遊戯ヱペチカトランデ」
BLOG:「дача берёза ダーチャ・ベリョースカ」
劇団劇作家所属。劇作家女子会。メンバー
お問い合わせはyugi.mw☆gmail.com(☆を@に変えてください)にお願いします。

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前回の公演

遊戯ヱペチカトランデ
第弍回公演

MGトリコロール縮小
Musical
Mademoiselle Guillotine
~マドモアゼル・ギロティーヌ~

strong>2013/9/5(木)~9/9(月)@日暮里d-倉庫
詳細はこちらから。

過去の公演

公演は無事終了しました。ご来場ありがとうございました。

☆作家/演出として参加。

劇作家女子会×時間堂presents
劇作家女子会!
期間:2013年6月13日(木)~16日(日)
※演劇公演です。
会場:王子小劇場
女子会縮小版 劇作家女子会!HP
劇作家女子会!BLOG
遊戯ヱペチカトランデ公演
「The Giris next Door」
~おんなの子、
藪をつつけば、蛇がでる。~


2011年12/8(木)~12/12(月)
公演の詳細はこちらから。

趣向ワカヌ公演
縲発表表縮小版

「発表~いま、ここ。~」
まだ、ゆれてる。

作/演出
オノマリコ モスクワカヌ
演目/出演
リーディング『いま、ここ』
公演の詳細はこちらから。

蜻蛉玉チラシ完成縮小
「蜻蛉玉遊戯」
2010年9/1(水)~9/5(日)
公演情報はこちらから。

☆演出助手として参加。

2013年3月23日~27日
@座・高円寺
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
「ハルメリ2013」
台本:黒川 陽子
演出:丸尾 聡

2011年8月27日~28日
@スペース・ゼロ
非戦を選ぶ演劇人の会
「核・ヒバク・人間」
構成台本:非戦を選ぶ演劇人の会
演出:鵜山 仁

2011年3月9日~15日
@中野テアトルBONBON
オフィスプロジェクトM
「死刑執行人~山田浅右衛門とサンソン~」
作演出:丸尾 聡

2010年12月
北京蝶々「あなたの部品 リライト」
作:大塩 哲史
演出:黒澤 世莉(時間堂)
詳細はこちらから。

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