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すごく今さら、『夫のちんぽが入らない』。

すごく今さらなのですが、『夫のちんぽが入らない』読みました、結構前に読んでました。
途中で過呼吸になりました…。

時々おこる、自分のこのステータスを「水族館」と呼んでいるのですが、処理しきれない感情の水位が上昇して一定値を超えると、自分の周囲が水になったように息が苦しくなります。
作家の端くれとして、「水族館」「アクアリウム」とロマンティックな感じでよぶことに腐心していますが、いかんせん苦しい。肺が縮まったように、息をしても空気がはいっていかなくなります。

「アクアリウム」の外側は真っ青で、さながら夜の水族館で、空っぽの水槽に見世物にもならない自分があやまって落ち込んで、ぶくぶくもがいている感じ。もうこうなったら時間と共に暗い水がひいていくのを待つか、自分が息苦しさに慣れるしかない。
この著作の「私」のことを、自分に似ているとも自分だとも思わなかったけれど、知っている、とは思った。この「私」はステータス:水族館の私だと。
私はセックスについて悩んだことはそんなにないけれど、「入るはずのもの、入って当たり前のものが入らない」に通じるあれこれは、形を変えて何度も人生に立ちふさがってくる。
夫のちんぽが「入らない」この本の「私」は、当たり前の世界に「入れない」。
皆が素晴らしくまっとうだという世界の一部になれなくて、なれない自分をどう生かすかを、たくさん血を流したあとに選択する。
「私は夫を愛しているんです、でも彼のちんぽが入らないんです。こんな残酷なことってあります?」
という内容の作中の言葉が響く。
そう、こんな残酷なことはない。にも関わらず、その残酷な世界で生きていくことは素晴らしいことすぎて、私はなかなか手放せない。
1日1日を、入らない、入れない自分として生きることを選ぶ、地味な命がけの戦い。戦友の手記を読むように、酸欠になりながら、あとがきまでしっかり読んで、敬意をこめてページを閉じた。

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2018-10-31 : 本の話 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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プロフィール

ものを書く縮小 劇作家のモスクワカヌです。
短編・音楽劇・ラジオドラマ・Webコラム等を書いております。 ペンネームの由来は、以前住んでいた某首都+本名。
演劇ユニット「遊戯ヱペチカトランデ」の主宰もしてますが。団体は現在お休み中です。
HP:「遊戯ヱペチカトランデ」
BLOG:「дача берёза ダーチャ・ベリョースカ」
劇団劇作家所属。劇作家女子会。メンバー
お問い合わせはyugi.mw☆gmail.com(☆を@に変えてください)にお願いします。

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前回の公演

遊戯ヱペチカトランデ
第弍回公演

MGトリコロール縮小
Musical
Mademoiselle Guillotine
~マドモアゼル・ギロティーヌ~

strong>2013/9/5(木)~9/9(月)@日暮里d-倉庫
詳細はこちらから。

過去の公演

公演は無事終了しました。ご来場ありがとうございました。

☆作家/演出として参加。

劇作家女子会×時間堂presents
劇作家女子会!
期間:2013年6月13日(木)~16日(日)
※演劇公演です。
会場:王子小劇場
女子会縮小版 劇作家女子会!HP
劇作家女子会!BLOG
遊戯ヱペチカトランデ公演
「The Giris next Door」
~おんなの子、
藪をつつけば、蛇がでる。~


2011年12/8(木)~12/12(月)
公演の詳細はこちらから。

趣向ワカヌ公演
縲発表表縮小版

「発表~いま、ここ。~」
まだ、ゆれてる。

作/演出
オノマリコ モスクワカヌ
演目/出演
リーディング『いま、ここ』
公演の詳細はこちらから。

蜻蛉玉チラシ完成縮小
「蜻蛉玉遊戯」
2010年9/1(水)~9/5(日)
公演情報はこちらから。

☆演出助手として参加。

2013年3月23日~27日
@座・高円寺
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
「ハルメリ2013」
台本:黒川 陽子
演出:丸尾 聡

2011年8月27日~28日
@スペース・ゼロ
非戦を選ぶ演劇人の会
「核・ヒバク・人間」
構成台本:非戦を選ぶ演劇人の会
演出:鵜山 仁

2011年3月9日~15日
@中野テアトルBONBON
オフィスプロジェクトM
「死刑執行人~山田浅右衛門とサンソン~」
作演出:丸尾 聡

2010年12月
北京蝶々「あなたの部品 リライト」
作:大塩 哲史
演出:黒澤 世莉(時間堂)
詳細はこちらから。

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